大原孝治氏率いるドンキホーテの新たな挑戦

大原孝治氏が社長兼CEOを務めるドンキホーテは、個店主義で成長を続ける店舗です。それぞれの店舗に権限を委譲し現場に決定権を与えることで、状況の変化にも対応しやすく成長を続けてきました。そんなドンキホーテが現在進めているのは、スモールフォーマット店舗の展開です。

ドンキホーテと言えば、繁華街などの一等地に、目を引く看板とともに大量の商品を並べて販売する手法が有名ですが、現在は、さまざまな施設の内部に出店するテナントとしての出店を進めています。ショッピングセンターなどの商業施設から空港・駅・高速道路など、公共の施設の内部にもミニ店舗を出店しているのです。また協力関係を築いたコンビニエンスストアとも共同で実験的な店舗を作り、その他にも宅配ロッカーやフリースペースを提供する店舗など、新しい取り組みを次々と始めています。このように現在の成功体験に基づく売上に満足するのではなく、新しい形の店舗を出店するなど絶え間なく行っている点が、大原孝治氏の特徴と言えるでしょう。常に実験的な取り組みを行いさまざまなノウハウを蓄積することにより、たとえ失敗に終わっても今後の展開に経験を残していくことができます。こうした取り組みを続けているからこそ、大原孝治氏率いるドンキホーテは小売業として日本でもトップクラスの地位を占めるまでになり、勢いが衰える気配を見せない理由です。大原孝治氏の先を読んで挑戦する姿勢こそ、好調な売上を続けている秘訣と言えるでしょう。